昔ながらの銭湯の入り方

これは自分の失敗談というか経験談としてメモがわりに。


今年、温泉に入浴するという趣味をあらたに持ちまして、東北のあちこちに出かけたときは地元の日帰り温泉に入るようになりました。
今や出先でiPadで小さな秘湯まで検索できるので便利ですね。
出先でつど温泉ライフを楽しんでおります。


それで温泉に入るようになると銭湯にも興味を持つようになりまして。
というのも銭湯ってものすごい勢いで潰れてるんですよ。
特に東北は経営難よりも経営者が高齢になることでの閉店が多くて。
これは開店してるうちに銭湯に入っておかないとなぁ、と。
仙台市内なんて去年1店休業して4店しか営業してないですからね。
というわけであちこちの銭湯に入りに行っております。


で、仙台市内ではないのですが某銭湯に行ったときに「やらかし」はしてないのですが「あ、銭湯ってもともとこういう場所だったよな」と思い出させてくれることがありまして。
それは「銭湯は地域の人たちのパーソナルな空間」でもあるということ。
スーパー銭湯や銭湯を改装してエンタメ型にして「一見(いちげん)」のお客さんでも気軽に入れる銭湯が増えてますが、そういう銭湯ばかりではないということ。
地域に根ざした、昔からその町に住んでる人しか来ないような昔ながらの銭湯もまだ残ってます。(東北は多い)
自分が行った銭湯もそういうお店で、開店直後なのに洗い場がほぼ満席になるようなお店でした。


そういうお店ではどういうことが起きるか?


たとえばスーパー銭湯やエンタメ銭湯ではご法度になってる「洗い場の場所取り」。これに遭遇したとき対処出来ますか?
脱衣所のロッカーの場所や洗い場の場所、浴槽に入る位置などが常連さんによっておぼろげに決まってますが、これに遭遇したとき対処出来ますか?
1台しかないドライヤーは常連さんによってだいたい順番が決まってたりしますが、これに遭遇したとき対処出来ますか?


そうです。
昔ながらの、地域の人しか来ない銭湯では常連同士の間でなんとなく決まってる「常連ルールや常連習慣」が存在します。


ネットだと「それは常連がおかしい」となるのでしょうけど、銭湯は地域に根ざし常連さんに愛されてるからこそ成り立ってます。なのでこの場合は「これは常連が正しい」なのですよ。
常連は常連たち同士で迷惑にならないなんとなくのルールというか習慣があるので常連同士では迷惑になってないし。
なので一見の訪問客には常連さんに迷惑をかけないようにする入浴スキルが求められます。
常連さんの間に挟まってサッと服を脱ぎ、身体を洗い場でサッと洗い、サッと入浴して、サッと身体を拭いて着替え、サッとコーヒー牛乳を飲むスキルが。


もちろん混んでなければ自分のペースで自由に入浴すればいいんですけどね。
混んでない時間を調べて入りに行ってもいいでしょう。
(自分は開店直後だから空いてると思ってしまいました。めっちゃ常連さんが入りにくる時間帯でした)


自分は小さいころは家風呂がなくて銭湯通いだったし、浪人時代、大学時代、社会人初期に銭湯のお世話になっていたので「あぁ、銭湯ってこういう場所だったよな」と思い出しまして。
混んでるときは混んでるときのルールがあったよなぁ、と。
常連同士の「なんとなくなルールや習慣」ってあったよなぁ、と。
で、今のスーパー銭湯やエンタメ銭湯に慣れた若い子に対応できるかなぁ? という一抹の不安が昨日のtweetの正体。


銭湯も人に入ってもらわないと潰れちゃうので様々な人にたくさん訪問して欲しいのですが、そういう昔ながらのお店もあるんだよ、ということをメモ。


<PS>
そういう昔ながらの銭湯の「常連ルールや常連習慣」を心に余裕を持って楽しめるようになれるのが理想ですよね。
自分は「あー、昔の銭湯ってこうだったよなぁ」と楽しめました。
洗い場を確保するために洗い場に近い浴槽の場所をキープする、とかって懐かしいなぁ(笑)。