続・名人戦問題。

毎日放送ちちんぷいぷい』の21日放送分を見て、コンビニで毎日新聞を買ってきました。
というのも21日付の毎日新聞の11面全部を使って将棋の名人戦問題を取り上げていたからです。
この1面全部を使った記事というのを新聞ウォッチャーとして言わせてもらうとかなり異例で特殊な事態です。


将棋ファンとしてではなく、元新聞配達員としての立場から4月21日の毎日新聞の「名人戦問題」を読み解くと、これはまさに毎日が連盟におこなった宣戦布告。
契約書もあるし、うやむやにせず裁判でも何でも徹底的にやるぞ、と。


何度も書きますが、世の中には将棋や囲碁の記事を目当てに購読紙を決める人たちが少なからずいます。
ちちんぷいぷい』で将棋ファンの渡辺徹が「名人戦が載ってるから毎日を取ってる」と言っていましたが、そういう人たちが各店に一定の割合でいるのです。
そういう人たちがいることを将棋ファンの人はあまり知らなかったみたいで、「将棋記事なんかで新聞を取る人たちがいるのか?」とブログに書いてる将棋ファンも名人戦目当てに毎日を購読しているわけですし。
だから毎日が名人戦を手放したくなくて必死に守るのは、配達の立場からするとすごく良くわかります。


その上で東京本社編集局長の観堂義憲氏の「賢明な『次の一手』を」という記事を読むとこの一文が気になります。

27年前、中原誠名人は、将棋史に残る絶妙手「5七銀」を指して名人位を守りました。主催者の毎日新聞は世の中の将棋ファンとともに、この名手をたたえました。

どういうことかというと観堂氏はこの記事の裏メッセージで今回の問題の決着点を提示しているのです。


というのも27年前の対局こそが将棋連盟現会長・米長邦雄を副会長・中原誠が破った一戦。


つまり観堂局長は「米長会長を切れ!!」と言ってるわけです。
そこしか落としどころはないぞ? と。


連盟所属の棋士に毎日の社長があてた手紙も裏メッセージがあり、「棋士総会で米長を切って名人戦を毎日に戻せば、朝日が提示していない5年先の契約も保証する」と言っています。


さて、毎日はこういう手を打ってきましたが、連盟はどういう手に出るのでしょうか。


<参考>

  • 突然だった「解消」通知 名人戦問題の経緯を説明します

http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/shougi/issue/news/20060420org00m040117000c.html

本社は撤回を求める「ご通知」(同9日付)を米長邦雄会長あてに郵送した。

http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/shougi/issue/news/20060421org00m040114000c.html

米長会長は21日、毎日新聞社を訪れ、契約解消を申し入れた通知書について「説明不足」と釈明する文書を提出した。しかし、通知書自体は撤回しなかった。これに対し、毎日新聞社は「文書に理解しにくい点がある」として、質問書を送付する。


毎日VS将棋連盟というより毎日VS米長会長という図式ですね。


<PS>
米長会長のホームページの写真、「朝日新聞社提供」というところに誰もつっこまないのはなぜなんでしょうか?


<PS2>
4月22日0:55。米長会長のホームページの写真が「産経新聞社提供」になってます。
トップページの写真ってスクリプトかなんかで各新聞社提供の写真に切り替わるのでしょうか?
ソースを見る限りスクリプトでもなんでもないみたいですが。