山の頂上はどこだ?

ふと、「山の頂上はどこなんだろう?」と思いまして。
頂上がその山の一番高いところであるなら、その点は一点しかないはずなんじゃないかと。
なので頂上について検索して調べてみると、必ずしも「頂上=一番高いところ」ではないことがわかりました。
そのことを書こうと思ったのですが、違いについて詳しくまとめてるページを見つけることができなかったので、わかったことを自分なりに書きます。
ちなみに自分は登山に関してはずぶの素人なので、間違いがあればご指摘ください。


「山の頂上」を指し示す言葉として次の三つがあります。
「最高点」「三角点」「頂上」
それぞれの違い。


<最高点>
その山で実際に一番高いところ。標識はあったりなかったりします。
厳密な意味で「山の一番高いところ」を頂上とするなら、この最高点こそが頂上と言えるでしょう。


<三角点>
測量の基準になる点で、石の標識が置かれてます。基本的にその山の最高点に設置されるので、この標識があるところを頂上とするケースが多かったようです。
しかし

三角点の設置場所の選定(選点)は、その使用目的などから、隣接する三角点相互の視通(見通し)が確保できることと、設置後の維持が容易であることなどが要件となります。従って、これを満足する場所は、必ずしも山頂となりません。ですから三角点のあるところがイコール山頂とはいえません。  
(おとなの地図と測量の相談室)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kaempfer/otona/otona/minij11.htm

なので、必ずしも「三角点のある場所=最高点」ではありませんし、三角点の高さとその山の標高が一致しないこともあります。
また、測量で新しい最高点が見つかり、三角点が置かれていた場所が最高点でなくなる場合もあります。


<頂上>
その山の一番高いところ。
ただし、最高点や三角点の設置場所が登山者にとって危険な場所にあったり、複数の登山者が滞在するには不向きな場所であったり、古来より「頂上」とされるシンボリックなものがある場合などは便宜上、ただの広場や見晴らしのいい場所が言葉の上で「頂上」とされるようです。



山の頂上に関して調べていてわかったのが、「山の頂上をどことするか?」というのがどの山でもとても熱い論争になっているということ。
というのも測量技術のめざましい進歩で新たな最高点が見つかるからなんですね。
従来、三角点のある場所が最高点だと思われていた山で、測量の結果新たな最高点が見つかるとその三角点は頂上じゃなくなってしまいますし。
だから「山の頂上=最高点」とする方々にとってGPSは必須アイテム。
地図とGPSを照らし合わせて最高点を探しだし、そこに立つことを喜びにしてるのだとか。


頂上に立つのは並大抵のことではないんですね。


<参考>

  • 山岳図鑑について

http://www5a.biglobe.ne.jp/~hkusachi/zukan/about.htm

  • 山用語辞典(悠々山歩)

http://www.fiberbit.net/user/fujigumi/yamayogo/YAMAYOG.html

  • おとなの地図と測量の相談室(測量について1)

http://www5a.biglobe.ne.jp/~kaempfer/otona/otona/minij11.htm

  • 改訂版 恵那山なぜ頂上二つ?(恵那山本舗)

http://www.enasan.org/watch/050515.htm

  • 日本の主な山岳標高について

http://www.gsi.go.jp/KOKUJYOHO/MOUNTAIN/1003zan_gaiyou.pdf