『8bit年代記』
今日はこちらの作品をご紹介したいかなと。
http://www.j-comi.jp/book/comic/45521
80年代にゲームにアニメにハマっていたボンクラどもが読むと色々な意味で涙が出てくる作品。
うん、正しいボンクラ青春期だ。
懐かしいゲーム、通称「懐ゲー」ファンには感涙ものだし、当時のアニメムーブメントを知ってる人間にはゾルゲ市蔵氏の熱い思いも理解できるし。
連載期間の都合か、あえて氏が描かなかったのか、1989年のあの事件までの「オタク」ってのは、何かよくわからないエネルギーがあったのを思い返します。
そのエネルギーっていま思い返すと乾かして接着前状態になった木工ボンドみたいなもんだった感じがします。
これからゲームやアニメやマンガも「何か変わるんじゃないか?」「いや、変わらないんじゃないか?」といった、木工ボンドが本当にくっつくのかくっつかないのかわかんないような感じ。
懐ゲーについて語れって言われたらいくらでも語れる自分ですが、今は消え失せた体感型ゲームの話はめちゃくちゃ懐かしいなぁ。『スペースハリアー』とか。
『アフターバーナー』もすごかったけど、極めつけは『R-360』。
あれの衝撃は今でも忘れられないですね。
バブル華やかなりしころ、日本各地に出来たアミューズメントセンターで、その中でも数店にしか置かれなかったモンスターマシン。
もう一度体感してみたいなぁ。
あと80年代ボンクラ青春を過ごした人間として忘れられないのは『ハングオン』。
バイク型の筐体を持つバイクゲーム機なのですが、発売された当時はちょうどバイクブーム。
レーサーレプリカ華やかなりしころですよ。
そんなバイクブームの熱狂に浮かれてるボンクラにそんなゲームを与えたら、そりゃむちゃくちゃしますよね(笑)。
ステップから足を離して筐体を操作するヤツはもちろん蔑まれます。ゴール出来ても「そりゃゴールまで行けて当たり前やろ?」扱い。
僕らボンクラ軍団は当時買いたてのフルフェイスヘルメットを被ってプレイ。
中には皮のツナギにグローブ、ブーツ、ヘルメットとフル装備でプレイするバカもいたなぁ。
そんなボンクラ軍団は他の体感型ゲーム機でもフルフェイスヘルメットを着用してプレイしてたなぁ。
ナムコの『ファイナルラップ』とか。
8人体勢の筐体で僕と友人たちがフルフェイスを被ってゲーム開始を待ってたら、違う連中がフルフェイスを被ってゲームに参加してきて、チーム同士のマジギレレースになったのは笑える思い出(笑)。
そして忘れられないのは『アウトラン』。
筐体に重厚なスピーカーがつけられていて、運転中に流れる音楽がすごかった!!
「MAGICAL SOUND SHOWER」も他の曲もいまだに覚えてます。
将来クルマを買ったら絶対に車内で『アウトラン』のBGMをかけようと思ったもの。
バブル華やかなりし頃ですから、『アウトラン』に登場するクルマがフェラーリ・テスタロッサ、そしてその金額を聞いて「すげぇぇぇぇぇ!!」。
今でも「テスタロッサ」という名前を聞くとテンション上がりますね(笑)。
その後、3Dの技術が進み、バブルがはじけたことで体感型ゲームは減っていくことに。
いや、『R-360』登場のときは本当に「ゲームってこれからどうなっていくんだ!?」みたいなワクワク感があったんですよねぇ。
いま、本当に『R-360』を再稼働させて欲しいと思います。
他にも80年代の話をすると語り尽くせないのですが、何か当時は本当にワクワクする感じがありましたよね。
オタクたちにとっても。
そういう80年代に青春を過ごしてきた人間にとってこの『8bit年代記』は本当に当時の「どう言っていいのかわからないけど、なんかありあまっててどうしていいかわからないエネルギー」を感じさせてくれて懐かしすぎて涙が出ます。
1989年のあの事件も誰かが語り継がないと、今の若い子は「なぜオタクは迫害されるのか?」をわからないと思うんですが、その事件までは本当に夢もチボーもあったんですよ。
いま。2013年のオタクのように。
自分としてはゾルゲ市蔵氏には手塚治虫先生がなくなった1989年当時のことを例の事件も含めて描いていただきたいかなぁと思いますが、どんなもんでしょ?