温泉に入りに東北においでよ!

自分は「混雑」「行列」「待ち時間」が大嫌いなのですね。
混雑した有名料理店の行列に並んで延々と待つぐらいならその辺のコンビニで済ませるくらい。


で、最近、東北の色々な温泉に入りに行っております。
東北に来てからあちこちのB級グルメを食べに行ったり観光地を巡ったりはしてるのですが、温泉にはまったく興味が無くて。
東北は温泉の数も多く、源泉の数や湧出量もトップクラスなのですが、本当に興味が無くて。
というのも自分の中では「温泉=混んでる」というイメージだったから。
ただでさえ混雑が大嫌いなのに、温泉という裸になる場の混雑でパーソナルスペースを侵食されるのは自分にとって到底耐えられない。


ですが今年に入って友人のTAKEと東北の温泉巡りをしたところ、混雑してる温泉はほとんどなくて。
温泉巡りをしたのが有名一大温泉地ではなく、そこそこマイナーな温泉だったからだろうとその時は思っておりましたが。
ただ、TAKEと一緒に温泉地を巡ったとき「温泉地巡りも悪くないかも」と思いはじめ、日帰り入浴が出来る温泉を廻るようになりました。


で、その時に感じてた疑問がありまして。
その疑問を感じてたときに読んだのがこの記事。
・<奥羽金沢温泉>11カ月ぶり営業再開(河北新報オンライン)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201603/20160313_55013.html
「11ヶ月ぶり営業再開」「約2年で営業終了」というプレミア条件、さらに河北新報という東北一の新聞への記事掲載。
これはさぞや混むだろうと13日(日)に行ってきました。混雑してれば帰ればいいや、と。とりもつラーメンを食べて帰ろう、と。


で、行ってきた結果。
ほとんど混んでない、というかむしろお客が少ない。
クルマも県外ナンバーはまったくいない。
パーソナルスペースを侵食されることもなく、奥羽山脈、月山、鳥海山といった山々の冬の絶景を堪能できました。


そこで自分の中で疑問が確信に。
「東北って温泉地にあんまりお客が来ないんじゃね?」


たとえばこんなデータがあります。
・平成25年度温泉利用状況
https://www.env.go.jp/nature/onsen/data/riyo_h25.pdf(環境省)
これを見ていただければ東北の温泉地数の数は全国でもトップクラスだということがわかります。


で、こういうデータもあります。
・「じゃらん人気温泉地ランキング2016」投票結果報告(じゃらんリサーチセンター)
http://jrc.jalan.net/jrc/files/2016_onsenrank_1208.pdf
温泉地数のわりにランキングに入ってる東北の温泉の数、少なすぎ。


原因についてはこういうことが考えられるそうです。
・東北地域における観光の現状と課題〜観光産業の1兆円化を目指して〜(日本銀行仙台支店 吉澤謙人)
http://www3.boj.or.jp/sendai/shiryou/2015/toku1504.pdf
この中で「首都圏からのアクセスが必ずしも良くない」と指摘されてます。


上のことから考えると、「宿泊施設を含んだ温泉」を楽しむ、県外から観光客が来る有名温泉地でなければ東北の温泉地は混雑嫌いの自分でものびのびと入れる状況にあるかと。
そもそも温泉の数に対して観光客が少ないし。
もっと言えば温泉の数に対して東北の人口が少ないし。
それなりの施設を整えた温泉地でも宿泊施設が無くて県外からのお客がほとんど来ず、地元のお客が日帰りで利用するのが中心の温泉であれば混雑に関しては考える必要はないんじゃないかなぁ。
それを裏付けるこんな嬉しくない記事もあります。
・<天平の湯>リニューアル、来月3日営業再開(河北新報オンライン)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201603/20160314_12011.html
ここは地元の人が利用するスーパー銭湯みたいなもので、横を通るたび結構混んでるんだろうと思ってたら実際はこういうことになってたという。


昨日、奥羽金沢温泉に行ったことで自分の疑問は確信に変わったので、これからは安心して東北の温泉地巡りをしようと思っております。
「観光」「グルメ」に「温泉」が加わったことで、これで立派なステレオタイプの観光客。
東北のあちこちを廻りたいと思っております、はい。


<PS>
地元のお客相手が中心の温泉地にあんまり人がいないのは、東北の高齢化や人口減少の影響も受けてるんだろうなぁと思います。
なので今後、経営者の高齢化や周辺の過疎化が進んでお客が減ることでの閉鎖も進むんじゃないかなぁと。