朝日新聞デジタルに思う。
今日はこの話かなぁ。
- 朝日新聞デジタル、創刊
http://digital.asahi.com/info/index.html
朝日新聞も産経新聞、日本経済新聞に続き電子版新聞を発行しますよ〜、ってなんですけどね。
いま申し込むと7月までタダで読めるそうですが、申し込むと拡張員が「紙の新聞も取ってくれませんか〜? そうしたら紙版プラス千円で読めるのでお得ですよ〜?」ってもれなくやって来るので怖くて申し込む勇気はありませんけれども(笑)
↑これ実際、新聞屋にいた頃のことを考えるとまったく笑い話とも考えられないんですけどね。
ようやく朝日新聞も電子化かぁって思いはあるのですが、産経、日経、それぞれの電子版に感じている違和感をやっぱり朝日にも感じてまして。
というのはこれ。
http://www.asahi.com/
これとどう違うのだろうと。
お金を取る電子版とタダで見られるポータルサイト、自分だったらiPadのサファリでポータルサイト見ます。
レイアウトも崩れないし、拡大縮小も可能だし、何よりタダだし。
内容に決定的な差がないかぎり、お金を出してまで電子版を買う気にはならないと思うんだけどなぁ。
だいたい新聞って伝える情報はひとつなんだから紙版と電子版、ポータルサイトで大きく情報が違うなんてことはないんだし。
紙版では殺されたと伝えられていた人が電子版だと実は生きていた!! なんてことがあったら面白いとは思うけど、それ「情報を伝えるモノ」としてはおかしいし。
紙版では殺されていた人は電子版でもやっぱり殺されてないといけない。
そういう部分でいうと「情報を伝えること」ってのは差別化しにくいんですよね。
産経が報道しようが朝日が報道しようが情報はひとつなわけで。
差別化しにくいって部分があるから通信社って仕事も成り立つといえるんだし。
そうすると紙面の論調とかで差別化するしかないと思うんだけど、朝日新聞は朝日新聞綱領の中で「不偏不党」をうたってるので建前上それは出来ないし。
朝日新聞デジタルのページを読んでるかぎり、紙版とそんなに変わりないから、どこかヒマな部署が片手間にでもやってるんでしょうね、きっと。
あるいは拡張員のための便利なツールとしてかもね。
<PS>
「情報は差別化しにくい」という言葉に違和感をもたれるかたもいらっしゃると思います。
新聞は捏造や偏向報道をするじゃないかと。
そう、その時点で新聞はおかしいのです。
「情報」は本来なら誰が伝えても同じにならないと意味がないんです。
Aさんに聞いたこととBさんに聞いたことが違ってる、では意味がない。情報としては成立していない。
そういう意味では日本独特の記者クラブ制度ってのは情報の伝え方としては正しいと思いますよ(棒読み)。
<PS2>
「情報は差別化しにくい」ですが、その情報をどうやって掘り起こすかという部分は差別化することが出来ます。
いわゆるスクープですね。
でも紙版にはスクープが載ってるのに電子版では載っていない、またその逆があったり、そういう配信内容でメディアの差別化するってことが出来るのかなぁと思います。