優良店と劣悪店の混在が問題を見えにくくする。
「新聞奨学生」をネットで検索してみると、その実体に皆さん戸惑われると思います。
ある人は「やってよかった」と言っている、でも別の人は「絶対にやってはいけない」と言っている。
ある人は「週に一回は休みがあったし、夕刊も授業があれば休むことが出来たし、風邪ひいたら休めた」と言っている。
だけどある人は「休みは年に一回1月2日だけ、夕刊があるから必修科目の授業に出られなかったし、骨折してても配達させられた」と言っている。
ネットで検索してみた人は果たしてどっちの情報が正しいのだろうか? と思うことでしょう。
実はどっちも正しい情報なのです。
そしてどっちも正しいということがまさに新聞奨学生の問題なのです。
自分が前の日記で「完走できるかは運次第」と書いたのがそれで、配属される店舗によって運命が決まってしまいます。
アタリの店なら完走できるし、ハズレの店ならこの世の地獄を味わうはめになります。
で、問題なのはこういうアタリの店、優良店の条件だけを奨学生の募集のパンフに書いていることです。
決して劣悪店のことは書いていない。
新聞奨学生の募集要項、かなり良いことが書いてあります。
各新聞育英会のページを見てみると「新聞奨学生って良いことずくめじゃないか? 何が問題あるのか?」と思われることでしょう。
念のために書いておきます。
この募集要項を守っているのは一部の優良店だけです。
こんな募集要項なんて守っていない劣悪店の方が多いぐらいです。
優良店で奨学生をしていた人にとっては劣悪店の環境なんて「あるわけねー」だし、劣悪店でやっていた人にとっては優良店って「あるわけねー」だし。
この環境の断絶が新聞奨学生の実体を見えにくくしてるんだろうと思います。
でね、新聞奨学生の問題って、劣悪店の方の環境が正しく皆さんに伝わっていないことだと思うんです。
劣悪店の方もレベルがあって、インペルダウンLEVEL.1クラスからそれこそLEVE.6、その存在を新聞社が包み隠してしまいたいような店まで様々です。
自分は販売所にこういうまちまちなレベルが存在することが問題だと思うんですが、いま販売所がどうなってるのかはマスゴミで一切取り上げられませんから誰も知ることが出来ない。
だから新聞奨学生になろうという人はパンフレットに書かれてある条件を信じるしかない。
で、奨学生になってから「やってよかった」か「騙された」となる。
これが新聞奨学生にとって一番大きな問題なんです。
店によって当たり外れがあることが。
こう書くと「店によって当たり外れがあるのは当たり前で、社会人になってからも企業によってそういうことはあるだろうが!? 甘いこと言ってるんじゃねぇよ!!」という反論があると思います。
でもね、新聞奨学生になろうという方は、パンフや契約書に書かれた文面を信じるしかないんですよ。
販売所の実情なんて誰も教えてくれないし、新聞奨学生になってみないとどこの店に配属されるかわからないのだし。
パンフや契約書の条件によって契約したのに、それとまったく違う条件で働かされたら…、しかも辞めるためには借りた金額を全額一括返済しなきゃいけない…。
ハズレの店に配属された人間にとっては騙し討ちでしかないですよ。
店によって当たり外れがある。
じゃあ、なぜ店によって当たり外れがあるのかを考えないと新聞奨学生の問題、ついては販売所、戸別配達、新聞社の問題は見えてこないと思います。