ボクシング必勝法。

おそらく今日・明日のブログ界隈の話題はこれ一色かな。

  • 亀田興毅、19歳で新王者に=ダウン喫すも、判定勝ち−WBA・Lフライ級

http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20060802&a=20060802-00000165-jij-spo
え〜、格オタの自分から言うと
亀田興毅はKOで勝たねばならなかった」
ってことかなぁ。


誰がどう見ても明確な亀田興毅の勝ちを示すにはKO勝ちしかなかった。
なのに亀田陣営が選んだのは「KOじゃなくても確実に勝つこと」。


亀田陣営はポイントを稼ぐという確実な勝ちを狙いに来てたんですよね。
亀田陣営が取った作戦は拍子抜けするぐらい堅実な「勝つためのボクシング」。
そういう作戦を取った時点で今回の試合がかなりガチ寄りだったことがわかると思います。
(というか、そういう「確実に勝つボクシング」を辛抱強くおこなった亀田興毅に気付いた人間はボクシングオタクだけだったんでは?)


それを説明するためには今のボクシングがいかにポイント重視になってるかを説明しないといけないのですが…。


今のボクシングは技術が向上し過ぎ、拮抗しているのでポイントを重視するようになってます。
「いかにポイントを稼ぐか?」というのが重視されてます。
ラッキーパンチでのダウンは出会い頭の可能性もあるから実力ではない。
実力を測るためにはフルラウンド戦うチカラが必要、っていうことで、「出会い頭のダウン」はあまりポイントにならないんですよ。
それよりはフルラウンドを通して相手に的確にパンチを入れた、というポイントの方が重視されるわけです。


つまり今のボクシング界はKOよりもフルラウンド戦うチカラの方が重視されているんです。


そこで亀田陣営が取った作戦は「フルラウンドでポイントの帳尻を合わせる」という戦い方。
これに気付いたとき、自分はゾクゾクしました。
「えーっ!? 亀田興毅、フルラウンド行くの!?」と。
ポイントの帳尻を合わせられるの? と。


ボクシングオタクは今回の試合で亀田陣営が取った作戦がわかると思うんですが、普通に試合を見てる人は「これ、八百長だろ!!!!」となっちゃうと思うんですよね。
それぐらい今のボクシングの攻防は素人ではわからないぐらい先鋭化しすぎてるんです。
そうであるからこそ、素人が見ても「亀田が勝った!!」と思わせるためには、わかりやすいKOしかなかったと思うんですよ。
なのにそれをせず、ガマンのボクシングをしていた亀田興毅に自分はちょっと涙が出ました。


TBSのインタビューで亀田興毅
「俺が負けることを期待してた奴もおると思うけど、負けるか!! って」
って言ったシーンはゾクゾクしました。


だからこそ今回、みっともなくても「必ず勝つ」方法を選んだんだと思うと、…いや、自分はファンになりました。