母親の送り方

少し時間が開きましたね。
本来ならマルカン百貨店の大食堂へのクラウドファンディングのお礼の記事を書かなければいけないのですが、少し置いておかせていただいて。


9月1日に母親が亡くなりました。
1月に肺梗塞で入院したところ末期のすい臓ガンが見つかりまして。
そのわりには元気にしておりまして、亡くなったのもガンではなく肺梗塞のショック症状だったようで、当日の午前中はわりと元気にしてたのにお昼に突然亡くなってしまいました。
そのショックのときは痛みもあったかもしれませんが、長い闘病生活の末、延命装置をつけられてクタクタになっての死ではなかったので逆に良かったのかもしれません。
ただ、本人としては思い残すことも多々あろうかとは思いますのでその時は是非とも自分の前に化けて出てきていただけたらと思います。


で、親のお葬式、送り方については去年父親が亡くなったときに書いたので、今度はぶっちゃけの話をしようかと。
ぶっちゃけお金の話。


自分の主観で書くとお葬式、お金かかりすぎぃ!!
お葬式に関する費用は自分の主観ですが4つにわけられると思います。
・祭儀費
・会場使用料などの実費
・お布施
・飲食費


祭儀費っていうのは祭壇の飾りつけとか献花、装束、棺おけ、ドライアイスなど、お葬式を祭儀としておこなうのに必要な費用。
(祭儀の飾りの部分と思っていただければ)
交渉しだいで値引き可能な部分。


実費は霊安室や葬祭場のレンタル代や光熱費、親族控え室、遺体を病院から持ってくる車代、霊柩車代、役所代行費用など、お葬式の土台の部分の費用。
値引きできない、実際に病院から火葬場まで送るための実費ですね。


お布施はお坊さんに来ていただいて、お通夜、葬儀、火葬場、初七日にお経を挙げていただいたお礼
(お足代含む)


飲食費はお通夜の通夜ふるまい、火葬場での精進落しなどの飲食費ですね。


去年、父親の葬儀のときの見積もりと支払い、今年、母親の葬儀の見積もりと支払いもだいたいこの項目に分けられていたので4つに分けられると思います。


祭儀費の部分は宗派によって異なるので自分の親の宗派を確認しておいて事前にいくらぐらいかかるか確認しておいたほうがいいです。
うちは仏教の浄土真宗というゆるゆるの宗派で、戒名ではなく法名だったりします。
(浄土真宗法名は戒名みたいに金額が高いほど偉いみたいな考え方がありません。みんな「釈○○」で統一。)
葬儀の宗派しだいでここの祭儀費はかなり変わります。


「変わります」と書いてあるとおり、この費用は変動費です。
いくらでも高くすることも出来るし、削りに削って安くすることも出来ます。
ここは自分の懐次第で決定すればいいと思います。


実費は上で書いてある通り、霊安室や葬祭場のレンタル代、親族控え室のレンタル代、遺体引取りに霊柩車での送り出し、火葬に必要な役所手続き代行などの宗派に関係なく実際にかかる費用です。
この実費は葬儀屋によってかなり変わりますし、通夜や葬儀の参加人数によっても変わります。
なので参加者が何人ぐらいになるか親に事前に確認し、何社か相見積もりをとっておいたほうがいいです。
ここの実費は実際にかかる費用ですが葬儀社によってかなり変わります。
葬儀社も得意、不得意の分野があるので。
(家族葬が得意な会社もあれば社葬が得意な会社もあります)
うちは父親の葬儀をあげた会社の方が家族葬が得意だったので今回の母親のときよりも安く済みました。
(家族葬が得意だけあって、きめ細かいフォローが葬儀初心者にはありがたかったです)
あと火葬場までのミニバスのレンタル代もここに入ります。
大阪の堺市の火葬場の場合、見送りの車は4台までしか行けないので分乗出来ない場合はミニバスになります。



お布施はお坊さんに支払う謝礼ですが、親がどこのお寺の檀家なのかで変わってきます。
うちは去年父親が亡くなったときに新しく関係が出来たお寺のお坊さんに来ていただきました。
で、お布施は「心ばかり」「気持ち」とは言いますがだいたいの相場があります。
お坊さんのほうからは金額は言えないので葬儀社の人が「だいたいこれくらい」と教えてくれます。
ここも葬儀社の人としっかり話せば「最低これぐらい」というのを教えてもらえます。


このお布施も父親と母親のときではかなり金額が違っていて、母親のときのお布施は父親の倍ぐらいだったのかな?
これはネットで調べると檀家になったり懇意にしてるお寺が無い場合は安かったり、お経をあげる回数で違ってたりするようです。
お坊さんに来てもらってお経をあげていただくのであればお布施の相場はネットで調べることも出来るので準備しておきましょう。


飲食費。
実はこれが一番厄介。
通夜ふるまいも精進落しもなければないで済ますことは出来るのですが、ほら、そこは世間体とかね。
実際、火葬場に行けば精進落し無しで待合ロビーで待ってる人もいます。


で、この飲食費が本当に高い!!
葬式から無くして欲しい費用ナンバーワン!!
葬儀社によって違いはあると思いますが、精進落しはコース次第で1食4〜6千円はザラ。
さらに通夜振る舞いに寿司とオードブルを頼んだら目の玉が飛び出しました。
この飲食費の見積もりを見た瞬間「ふさけんな!!」と言いましたもん。
参加者が増えれば増えるだけ増えていく費用なので、生前付き合いが広かったり、親戚が多い人なんかはこの費用で即死すると思います。
父親のときは家族葬が得意な会社だったせいか通夜ふるまいは持ち込みOKだったので安く済んだのですが、母親のときは持ち込み不可だったので軽く二桁万円飛びました。
飲み物も飲んだ分だけ請求されるので心の中で「飲むな、飲むな、飲むな!!」と思ってましたもん。
見積もりを見た瞬間、葬儀社を父親のときの葬儀社に変更することも本気で考えましたよ。


そう、本気で葬儀社を変更することも考えましたが、変えられない事情がありまして。
母親がこの葬儀社の互助会というか会員になっていて、大幅な割引が受けられるんですね。
母親も生前「自分の葬式はこれぐらいで挙げられる」と言っていたのですが、そこからお布施と飲食費がすぽーんと抜けてまして。
祭儀費と実費はほぼ母親が言っていた金額だったのですが、お布施と飲食費で自分、無事死亡。


さらに厄介だったのは父親のときはクレジットカードが使えたのですが、今回の葬儀社は現金振込みのみ!!
しかも葬儀翌日に請求金額が確定し、請求書が渡されたら3日以内での支払い!!
自分、無事二回目の死亡。


母親の葬儀に向けて貯金はしていたのですが、軽く貯金額を飛び越えて年末まで自転車操業に。
四十九日に大阪へ帰る費用をどうやって捻出しようか悩んでおります。


父親、母親と2回葬儀をおこなう側を経験しての自分からのアドバイスを。
・宗派は確認しておきましょう。厳格な宗派だと祭儀費で即死します。
・葬儀社の情報は集めておきましょう。会場のレンタル代や遺体引取り、霊柩車での送り出しは社によって変わります。
・お布施の相場を確認しておきましょう。「前回と同じだろ?」と思ってると即死します。
・お通夜や葬儀に何人ぐらい出るのか確認しておきましょう。大人数だと飲食費で即死します。


で、一番声を大にして言いたいのは「上のことを調べておいて現金で貯金しておきましょう」ってことかな。
葬儀社や各サイトで宗派やだいたいの人数で葬儀費を確認できるのでおおよその金額を調べておいて、さらにお布施と飲食費も確認して現金で持っておきましょう。
現金で持ってないと本当に即死します。


とりあえず、父親と母親の送り出しという役目を終えたので自分的にはほっとしております。
さて、自分はどうやって逝こうかな?