ハウルの動く城感想。

ハウルの動く城』見てきました。以下は超絶ネタバレ感想なので、そういうのがイヤな人は飛ばしてくださいね。
一応文字は反転させておきましたが、登録されてるキーワードの反転ができないので、文脈を読みとる前に他のページを見に行ってください。



今年「負け犬」って言葉がはやったじゃないですか。未婚・小無しの三十代の女性のことを「負け犬」と呼ぶそうなんですが。この『ハウルの動く城』は未婚・小無し・三十代負け犬女性の妄想炸裂映画(笑)。


子どもは欲しいけれど育児はしたくない→マルクルという、手間のかかる幼児期が終わった友だち感覚の子どもがいる。


旦那や彼は欲しいけれど、束縛はされたくない→四六時中外に出っぱなしだけど、好きなところに連れていってくれたり、花屋を営める家を用意してくれるような財力を持った、都合のいい旦那(彼)としてのハウル


親と同居しているので、そのうち親の老後の面倒をみなくちゃいけない。しかし裏を返せば親にパラサイトしている理由を「親の老後の面倒をみなくちゃいけない」という理由で正当化してる→荒地の魔女との同居。


旦那以外にも彼が欲しい→隣国の王子が好きになってくれている。


手間のかかる幼児期の終わった子どもがいて、キムタクみたいな容姿と財力を持った彼が通い婚で来てくれて、しかもキムタク以外にも大泉洋みたいな面白系の彼がセカンドにいてって、そりゃ三十代・負け犬女性にとっては理想も理想、ドリームでしょうね(笑)。


さらにこの映画の「戦争」に対する思考は、「もしこの国に他国が攻め入ってきたらどうしますか?」という質問に「外国に逃げます」と平然と答えるような戦後教育にどっぷり浸ったプチプロ市民の三十代・負け犬女性のその思考。


そういうドリームがたくさん詰まった映画だったので、自分は心の中でゲラゲラ笑いながら観てました(笑)。


途中ソフィーが「どうしてこんなことをしてしまったんだろう!?」と悔いるシーンで笑いをこらえきれず思わず爆笑。未婚・小無し・三十代の負け犬女性が、思いつきだけで行動するとろくなことがないという自嘲をこめたセリフに聞こえちゃったので(笑)。


真剣な感想を書くと、負け犬ギャグは抜きとしても面白い映画だとは思うんですが、途中でいくつか肝心なシーンが省かれてるんじゃないかと思いました。見てて話がぶつ切りになっちゃうシーンがいくつかあったので。そのシーンには元々話を繋ぐシーンが無かったのか、それとも編集の段階で切っちゃったのか。それが知りたいなぁ。
あとキムタクの声優は、自分は思ったよりあまり違和感を感じませんでした。


しかし、反転してないキーワードだけ読んだら、この人アタマおかしいんじゃないかと思いますね(笑)。