『マッハ!!!!!!!!』
正しい男の子向け映画（笑）。
これを見たらクルマ飛び越えたくなるよね？
肩の上歩きたくなるよね？
火の点いた足で回転連脚食らわせたくなるよね？
二連回し蹴りをマスターしたくなるよね？
そんな血湧き肉躍る、興奮する映画。
世間ではバカ映画のカテゴリーに入れてるみたいですが、ストーリーは今どきめずらしい勧善懲悪ものの正統派。
扱ってるテーマも今となっては古くさいけれど、ジャッキー・チェンの昔から引き継がれてきたもの。
ぼくとつな田舎物ではあるがムエタイの達人ティンが子悪党ジョージとムエと協力し、盗まれた仏像を取り戻すという話。
そして肝心のアクションシーンは以下の五つのことをうたっている。
①CGを使いません。
②ワイヤーを使いません。
③スタントマンを使いません。
④早回しを使いません。
⑤最強の格闘技ムエタイを使います。
そう、この『マッハ!!!!!!!!!』は"無添加"なんですよ。無添加ムービー。
ストーリーもテーマも無添加。肉体のみのアクションシーンも無添加。
どこまでも無添加なのです。
（一部違うけれど（笑））
今の陰々滅々とした自己探しの旅をおこなうような、自己改革セミナーみたいなストーリーじゃない。
CG、ワイヤーバリバリで、誰でもお手軽にアクションシーンを撮れる映画じゃない。
とにかく見ててスカッとする。ちょっと涙する。そして超絶アクションシーンに感動する。
これは今の添加物がバリバリに混入した映画では味わえない。
今はどんなにCGがすごくても「あー、スゴイねぇ」で終わりだ。
しかし『マッハ!!!!!!!!』の肉体を使ったアクションシーンは「スゲェ!! あんなこと出来るのかよ!?」と驚嘆する。
そう、無添加の世界は驚嘆の世界だ。
添加物を使わなくても腐らない、ちゃんと味がする、見た目にもキレイ。
これは先人の知恵の積み重ね、ムエタイの歴史の積み重ねだ（笑）。
陰々滅々とした自己探し映画を撮ったり、流行の女優やタレントを使ってる"だけ"の映画を撮ってる人間は
『マッハ!!!!!!!!!』を見て顔を洗って出直してこい!! と言いたい。
低予算でもここまでの映画が撮れるのだから。
（しかし、それは主演のトニー・ジャーの超人的能力に依るところが大きいのだけど）
とにかく必見の映画。
