「萌える」と「面白い」は違う。

7月は萌え系4コマ誌が2誌創刊されてます。
以前『もえよん』の感想を書きましたが、23日に『コミックぎゅっと!』が発売されたのでその感想を。


やっぱり4番バッター不在だなぁと感じます。
もえよん』も『ぎゅっと!』もこれから4番バッターを育てていくのが急務でしょう。
現時点で4番になりうる作家さんがいるかなぁと見てみると…いないかなぁ。


『ぎゅっと!』は『もえよん』と違って、4コマ誌に描いていた作家さんが多いので、まだ安心して読めるかな。
マンガとして成立してるし、ネタも萌え萌えしてないし。
もえよん』はマンガに「学園モノで萌えネタ」というしばりがあったから安心して読めなかったからなぁ。
ブラックなネタも解禁されてなかったし。
逆に『ぎゅっと!』はブラックなネタが多すぎ…かな?(笑)


『ぎゅっと!』は「萌えだけのマンガ」が逆に浮いちゃってるのが面白い。
「賢者の休日」「ムーンライト サテライト セレナーデ」といった、ストーリーもの。
どこがおもしろいのか、誰か自分に説明して欲しい。
萌えだけでストーリーマンガをやると、とてつもなくつまらないことを実証してるのがこの2本だと思う。


特に「ムーンライト〜」のかがみふみを氏は『MOMO』で4コマも描いてますが、自分は一度も面白いと思ったことがない。
なぜなら「萌え=オチ」だから。
今回の「ムーンライト〜」も「萌え=オチ」なんですよ。
"感動的な萌えシーン"、それをオチというかフィニッシュに使うこと自体は反則でもなんでもない。
人によっては萌えるでしょうし、感動もするでしょう。
でもそれって、マンガとして面白いの? と。
マンガとしての面白さと萌えとは違うと思います。
「面白さ=萌え」ではないはずです。
両者は全然別の評価基準であるのだから。


萌えるけど面白くない。
萌えるし面白い。
萌えないけど面白い。
萌えないし面白くない


萌え系マンガにはこの4つの評価があるだけで、
「萌えるから面白い」という評価は存在しないと思います。
(「萌える、萌えない」「面白い、面白くない」という評価だけがあり、両者は別物の評価だからです。)


もえよん』がダメなのは「萌えるから面白い」と信じこんでるところ。
萌え絵があるだけで、マンガとしてはまったく面白くない。
おそらくこう書くと反論がある人もいるでしょう。
でもそういう人には「萌え」と「面白さ」を混同してませんか?と言いたい。


自分の言葉が足りなかったかもしれませんね。
「『もえよん』は萌えます。でもマンガとしては面白くないです。」
これ、最近のアニメやゲームもそうですね。
萌えるけど、面白くない。
萌えばっかり追求して、面白さを置き去りにしてる作品のなんと多いことか。


萌え系4コマ誌が目指さなきゃいけないのは「萌えるし面白い」だと思います。
『ぎゅっと!』は「萌えるし面白い」を目指しているので、今後のびるんじゃないでしょうか。