揃えようと思っても、揃わない。

はい、というわけで映画『銀のエンゼル』を観てきました。


大泉洋のアストロ演技で場内爆笑。
冬の北海道の澄んだ空気がそのまま映像になったようで、ものすごく爽やかな映画。
いま流行の、観客の胸ぐらを掴む勢いで泣かせようとするくどい映画じゃないので見終わったあとに清涼感が残ります。


ただ、オムニバスドラマが一本のドラマにまとまっていく手法や、今の高校生たちが東京に行くことにそんなに重さを感じるのかなぁというテーマに古くささを感じるかもしれません。その古さが味といえば味なんですけれどもね。


あと、ツッコミどころが多数あるのも、ネタとしてツッコミどころを容易しておいたんじゃなく、単なる脚本の力不足に見えるのが難かなぁ。(看板のアレとか)


自分は『水曜どうでしょう』を見てるので、ある程度この映画のバックボーンがわかるので結構楽しめましたが(大泉洋のアストロ演技で笑ってたのは水どうファンじゃないかしら)、『水曜どうでしょう』をまったく知らない人がこの映画を観たらどう思うのかがちょっと気になりました。おそらく"映画"としての評価はそちらの人の方が正しいのではないかと思います。


『どついたるねん』や『王手』、『岸和田少年愚連隊』シリーズといった映画が「大阪映画」だとすると、この『銀のエンゼル』はさしずめ「北海道映画」ということになるのでしょう。それほど地域の特性や独自色が出ていて、『水曜どうでしょう』を北海道発バラエティとして楽しめるのと同じような感覚で、北海道発映画として楽しめると思いました。


大泉洋のアストロ演技とともに、ロケ舞台を提供したローソンさんの大英断に拍手。