競輪を生で観戦? お前、何を言ってるの?

 昨日、公営ギャンブルは競馬以外はなくなるんじゃないの? と書いたのですが、競輪を調べていて面白い資料を見つけたので。2018年5月14日におこなわれた経済産業省の第10回産業構造審議会製造産業分科会車両競技小委員会の資料1、競輪・オートレースを巡る最近の状況より。

 

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第10回 産業構造審議会 製造産業分科会 車両競技小委員会(METI/経済産業省)

 インターネット投票で買う車券の売上が平成29年度で42.1%にものぼっているという。本場で購入する人なんて4.6%だからごくわずか。こりゃ人件費などの経費のかかる本場開催は全部経費のかからないミッドナイト競輪にしてしまおう!! いや、日中におこなわれる競輪も車券購入はインターネットで!! って流れになりますわな。 

 もしかすると20年後の競輪はスタンドや売店はなくなってバンク(競技コース)だけが残り、インターネットで賭けるってことになってそう。というか、現時点で本場開催されてる競輪場に車券を買いにいく自分のほうが超少数派になっていたことにびっくり!! こりゃ競輪場のギャンブル飯、早々に絶滅しそう。

 というか、インターネット投票と専用場外車券売場と場間場外で95%なら、別に本場開催に来る必要はないんだから結論はもう出てるよね。いや、本場開催へお客を呼び込むために各競輪場はいろんなことをしてるのよ。上記の小委員会の資料の参考資料4全輪協参考資料2からいくつか。

http://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/seizo_sangyo/sharyo_kyogi/pdf/010_s04_00.pdf

 まずは施設関係の改善。

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 分煙を進めたり、Wi-Fiを設置したり、トイレを洋式化したりね。

 ほかにもこんなイベントをやってたり。

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 プリキュアショーやったり仮面ライダーショーやったり。これらぜんぶ売上4.6%の人のためにやってるの。ムダだねぇ~。インターネット投票でも開催地の市の収入になるのなら、自分だったらこれらのことを全部やめてインターネット投票と場外売場だけにしてしまうけどなぁ。京都の向日市もこんなことを考えているようだし。

平成29年度向日市競輪対策協議会議事録

http://www.city.muko.kyoto.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/12/29keirintaisaku_2018012914224202.pdf

・売上は場内が6%。インターネットや場外の売上が大半。

・民間から借り上げている駐車場の土地を解約した。

・ミッドナイト競輪で来場者を入れず、経費を抑え、効率的に収入を得る。

向日市競輪場にはナイター照明がないため奈良競輪場を借りる。

 などなど。じゃあ、どうしたってインターネット投票のほうに向かうよね。だって競輪ファン自体が目の前でレースが見られる本場よりもインターネットを含めた場外でいいって言ってるようなものなんだから。

 売上が上がっているということは昨日書いたように競輪はお年寄りたちだけのものじゃなく新規参入者がいるってこと。ということは競輪界がやらなきゃいけないのはいかにインターネット投票を伸ばせるかってこと。つまりインターネットを通じてどれだけ若者をとりこめるか、これだよ!! ただ、インターネットの売上が上がってるのが体力の限界で競輪場に行けなくなったお年寄りたちが車券を買ってるだけかもしれないけどな。

 競輪はまだまだ安泰そうだけど、ギャンブル飯は絶滅のカウントダウンが始まってるんだなぁ。早いうちにいろいろなところに言ってギャンブル飯を食わねば。