言葉の意味の共通認識。

思ったことをボソボソっと。


人が人と話をするときには「共通認識」というか「共有されてる前提」がないと話をしづらいというかかみ合わないというか会話にならないわけで。
そしてその「共通認識」とか「共有されてる前提」っていうのはマス送信されてるマスコミの情報がまだまだ前提になってるわけで。
そういう意味ではマス送信で影響力を持ってるマスコミの力っていうのはまだまだ大きいなぁと。


「右翼」「左翼」という言葉を語るとき、本来「右翼」は保守で「左翼」は革新という意味です。
日本でいうとちょっとこの意味がねじれてて、「右翼」と呼ばれている自民党憲法改正を目指す革新勢力ですから本来は「左翼」ですし、「左翼」と呼ばれてる政治集団はかたくななまでの護憲を目指す保守勢力なので「右翼」となります。
言葉の意味だけでとらえればこういうねじれもあるのですが、「右翼」「左翼」「ミギ」「ヒダリ」を普通の人が意識するとき、こういう保守や革新といった言葉の定義通りのことを意識するでしょうか。
おそらくマスコミがイメージさせるところの「右翼=ミギ=好戦的で戦争をしたがる人間」「左翼=サヨク=ラブ&ピースな戦争反対人間」って感じで考えるんじゃないでしょうか。


「オタク」という言葉も本来は定義を持たない、「趣味人」を意味する言葉でしたが、今やマスコミが植え付けた「秋葉原で美少女グッズを買い求め、二次元の美少女キャラにのめり込む人々」という意味合いで語られることが多いし、そういう認識の方が言葉の共通認識になってるのではないでしょうか。


橋下市長が発した「風俗業」の「風俗」も本来は「世俗の風習、習慣」みたいな意味です。
ですがマスコミが言うところの「風俗」って「性サービス産業」ってイメージですよね。
「風俗」って言われて「世俗の風習、習慣」って言葉通りの意味にとらえるより、「性サービス産業」ってとらえる人の方が多いんではないでしょうか。
だから「風俗」という言葉が慰安婦と簡単に結びついて橋下市長の発言は色々と問題を起こしてるのだと思いますが。


人と人とは同じ言葉でないと会話出来ない。
そしてその言葉の意味がお互いに共通でないと会話できない。
じゃあ、その言葉の共通の意味はどこから得られてるのかというと、まだまだマスコミなんだなぁと。
ネットじゃなくマスコミ。


マスコミは死んだとか不要だとか言われますが、ネットってそこまで人々の間に言葉の共通認識をもたらしていないし、ネットでの会話もまだまだマスコミの言葉が共通認識になってる部分が大きいですよね。
人と人がしゃべる上での言葉の共通認識はまだまだマスコミがベースになってるんじゃないかなぁとボソボソっと思ったわけです。


若者言葉なんかもそうですよね。
マスコミで取り上げられるようになって本来の意味と違って使われるのを許容されだしたりとかね。
自分はまだまだマスコミの影響力って大きいと思います、はい。


話変わって。


自分は仕事で素人さんに説明するとき、なるべく専門用語を使わないようにしてます。
仕事では横文字を使わないようにしてます。
それは専門用語や横文字が共通認識になっていない、意味が通じない言葉だからです。
でも、あなたのまわりを見るとそういう人いませんか?
やたらと専門用語や横文字を使ってる人が。
そういう人って言葉を相手に理解してもらおうと思わない言いっぱなしだけの人で、会話をする気はないんだなぁと自分なんかは思うのですが。