Podcastを聞いてみた。

友人のTAKEから「お前が好きそうな話題やってたから聴いてみれば?」というmixiメッセージが。
で、今日一緒に飲んだときにiPodに落としてもらったので帰りの電車の中で聴いてました。
その聴いていたものとはこれ。

http://www.tbsradio.jp/dig/index.html

  • 2月3日(木)「ビジネスとしての新聞を考える」

http://www.tbsradio.jp/dig/2011/02/post-699.html
まだPodcastで聴けるみたいだから、聴けるかたは聞いてみてください。


『新聞社 破綻したビジネスモデル』を書いた、元・毎日新聞常務取締役の河内孝氏を迎えて販売数、広告収入など、新聞産業が置かれている状況について話を聞くということだったので、かなりガチな話が出るのかと思ったら…。肩すかしというか、河内氏の微妙な新聞社擁護が気になって気になって。
自分が気になったところを書いておくと

荻上「河内さん、押し紙問題はいかがなもんでしょうね?」
河内「押し紙問題ってのは新聞社はあると口が裂けても言わないんですよ。言うと一発で公取法違反で経営者が呼ばれます。だから新聞社が言ってるのは我々は販売店が明日は百部くれというから百部送ったんだと。だけどそれが百部お客さんに届いてるかどうか顧客の管理は販売店の責任なんだから、我々は販売店さんの要求に応じて送ったにすぎないんだと」
外山「え? ということは販売店にこれだけの人たちが例えば頼んで、自分たちに新聞配ってくださいって言ってる人以上に押しつけられたらば、販売店は買わなきゃいけないんですか? その新聞を?」
河内「押しつけられたというか、販売店は一ヶ月のあいだに仮に百部増やせば奨励金っていって、これ自動車もビールもそうですけど、ボーナスが出るわけですね。何十万かの。よく増やしたって」
外山「でもそうしたらその新聞を取ってくれる人もいなきゃ困りますよね?」
河内「それも、それがついてきたのは、何とかついてきたのは高度成長期が終わる時期までで、もう1990年代になると核家族化とか、もう学生は東京へ行ったら新聞を取らないとかで無理が起きちゃって、それはだから言葉の用語で言えば販売店からいえば押しつけられてるから押し紙だけど、発行本社は『取り紙』って言ってるのね。販売店さんが取った紙だ、販売店さんが要求したと。だからそれが本当に客に行くかどうかそれはお前(販売店)の問題であって俺(発行本社)は知らないと。お前たちが注文した用紙はこのようにあるよと」
荻上「その用紙が書かれる、例えば手続きによっては本当に押し紙と呼ばれる実体なのか、それとも取り紙なのかというところでわかれることに一応なってるんですかね」
河内「それと販売店さんにとっても、さっきお話したチラシというものが2円なり4円なり収入になるんですね。で、チラシ単価というものは販売店の扱い部数ですから。販売店さんも実際の読者が300でも350と言った方が実は収入が多いんですね。まぁ、それは結局詐欺行為ではないかという話もあるんですけど。販売店さんがそれじゃあまったく、泣く泣く押しつけられてこういうことになったかというと経過は若干違うんですね」
荻上「はぁ、なるほど」
河内「Win Win ではないけども双方痛み分けみたいにして。とにかく販売店に対して発行本社はあらゆる理由なく契約破棄することが出来ますから。生殺与奪の権を持ってるから。その辺販売店に対するプレッシャーはすごいですよね」
荻上「かつてはそうやって互いにニーズがあったのかもしれませんが、いま例えば販売数なんかは伸びきらない、どんどん下がっていく状況と、そうしたかつてはスルー出来たかもしれない押し紙という問題が余計プレッシャーになるということはいえるわけです?」

押し紙問題は販売店に問題があるんであって、新聞社本体にはまったく責任はないんだよとでもいうふうに視聴者を誘導する話に「お前は何を言ってるんだ?」と。
押し紙で販売店の取り扱い部数を水増しすることによってチラシの部数が増え販売店の収入になり、新聞社本体とwin to win 関係を築けたなんてそれこそ高度成長期時代の話で、オイラが現役だった時代にはチラシ屋は水増し部数じゃなく取り扱い部数でチラシを納品してたってばよ。
(このチラシについては別項でガチ話が出来るほどのネタあり。押し紙は販売所にとってもチラシが増やせるから共犯関係だろ? っていう意見には「今の時代そんなわけあるか」というガチ意見を投げかけたいと思います)
そして………、えーっとここで書くとgoogleとかで検索出来るようになっちゃうから………、でも書くか。
「取り紙」なんて聞いたことねぇよ!!
というか、新聞社本体が「取り紙」を認識してたらアウトじゃねぇか!!


販売所から注文されたらそれは「注文部数」とか「契約部数」って呼べば済む話。
なのにわざわざ「取り紙」なんて言葉を作って「押し紙」はぜんぶ販売店の責任ですよっていうふうに誘導するやり方に怒りを感じずにはいられない…。
よし、河内氏、オイラと押し紙を販売店に見に行こうぜ!!
開封もされずに古紙業者のトラックに乗せられる押し紙を追跡調査しようぜ!!


この番組中では新聞奨学生のことも取り上げられていて、新聞奨学生SOSネットワークの村澤潤平氏も登場していたのですね。

http://syogakusei110.blog32.fc2.com/
その村澤氏が奨学費の一括返還に対する困難さを語っていたときも河内氏は「10年ぐらいの分割で返せるようになってます」って言って、逆に村澤氏に反論される始末。
オイラも分割で返せるんならあんなクソ奨学制度辞めてらぁ!!
というか、貸してくれるっていってた学費も貸してくれなかったじゃねぇか!?
この貸してくれなかった学費についてもそのうち書こう。
毎日育英会は色々理屈をつけて4回生で必要な学費を貸してくれませんでした、と。


なんだ、このラジオ?


河内氏に喋らせることで押し紙問題も新聞奨学生の問題も、販売店と奨学生のわがままだっていうふうにしたいのかよ!?
んで、検索して見つけたこれも酷いなぁ。

http://www.youtube.com/watch?v=TblleZSy17Y
河内氏も本郷氏も「悪いのは販売店、発行本社は悪くないんだよ〜」っていう押しつけにオイラは中指を突き立てたい。(-_-)凸
というか、チャンネル桜もこんな大新聞関係者による末端関係者への責任転嫁を「業界最大のタブー」って喜んで配信してるのか…。


売店が虚偽部数でチラシが増えて儲かったなんて、それ、なんて高度成長期時代の話?
そんな昔の話で責任転嫁されても困るんだって。


奨学生への待遇が悪いことを「販売店主には奨学生経験者が多いから、彼らは『自分たちもそうしてきたから』と強制する」ってラジオで言われたときにはマジで涙が出ました。
自分たちが食べてきた臭いメシをなんで下の世代に強制することが出来るのかよ? と。
なんで販売店主に奨学生経験者が多いのか説明出来るのかよっ!? と。
奨学生が販売店主になることが多いのもガチネタで書けますけど書いてもいいんですかね?


んで、結論としてわかった。


新聞の闇を書くには個人のブログやツイッターしかない。
こんなPodcastyoutubeを見て聞いて、新聞の問題を販売店のわがままと思われたくはない。


新聞奨学生マンガ、早く書かないとなぁ。