2011年、新聞配達員の話。

皆様、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。


しかし、去年は日記の更新回数少なかったなぁ。
mixiの日記の方が更新回数多かったかも。
今年もゆるゆるっと書いていきますのでよろしければお付き合いください。


んで、新聞配達関係者との新年会で聞いた話を忘れないうちにメモ書き程度に。
大阪の某地域での話ですので、全国的に同じではないことをご了承ください。


朝日新聞の部数落ち込みが半端じゃないのは前も書いたと思いますが、今度は軒並み読売にやられているとのこと。
朝日が落ちた分を読売が全部取ってるそうで、読売の拡張の勢いはすさまじいそうです。


その拡張員、背広にネクタイしめて身分証を首からぶら下げてという「まっとうな」スタイルでないと今は拡張させてもらえないとのこと。


オートロック式のマンションの話を以前書きましたが、今は対策が出回っていて、拡張員は平気で入っていくとのこと。
この辺、書くとヤバイので書きませんが、オートロック式マンションだと管理人が常駐していないことが多く、そっちが得意な拡張員もいるとのことです。


市内の販売所は中国人ばっかりで、郊外の販売所は老人ばっかりだとか。


読売の某店舗は配達員を60歳定年にしたそうですが、若い人がまったく入ってこないので、辞めてもらった人を再雇用してるという面白事態に。


配達員の募集をかけても人が入ってこないので、自然と配達員の年齢もあがり、70歳過ぎなんて人もゴロゴロいるのだとか。
ただ、人が入ってこず、店の統廃合が進んだことで配達員ひとりあたりの配達部数が多くなり、エリアも広くなったので事故が頻繁に起きるようになったとのこと。
(これが読売の某店舗が定年制を採用した理由)
この高齢化と新しい人が入ってこないのは真剣な問題になってるそうです。


どの新聞の販売所も統廃合が進んでいるのですが、自分が話を聞いた配達員さんのエリアでは朝日と毎日は完全に統廃合が完了。
ひとつの店舗が広いエリアをまとめてみている状態。
販売所に独立系店主がいるのは読売だけだとか。
産経新聞の配達員さんは新年会に居なかったのでわかりません)
これが拡張にも影響していて、販売所が地域に密着していないから朝日なんかは拡張の力が格段に落ちたとのこと。
逆に読売は地域密着型で念入りに拡張をしてるから部数を取れてるそうです。


読売の拡張は昔も厳しかったのですが、今の熱の入れようも異常。
新規が取れない分、他紙のひっくり返しに力を入れてるのだとか。
で、他紙の配達員からすると自分が配る部数が減るので嬉しいそうです。
(配達員さん、お年寄りが多いからね)


読売は拡張に力を入れる、その分配達員の負担が増える、だから配達員の増員や若返りを図ってるのですが、まったくといっていいほど進まないのだとか。
拡張が頑張ってるぶん、その負担が配達員を直撃してるそうです。


朝日は「朝日新聞」というブランド力というか神通力みたいなものがなくなって、拡張で完全に競り負けているそうです。
昔は「朝日新聞」を取ることがステータスだった時代もあり、ニューファミリー層に圧倒的支持もあったのに、今は新規がまったく取れないのだとか。


あ、そうそう。
どの新聞も新規の客がまったく取れてないのだとか。
だから既存の客の奪い合いになってるそうです。


毎日は広いエリアが1店舗に統合されたせいで細かい配達に対応できず、わりと苦情がくるようになったとか。


まとめとして。
去年書かなかったのですが、そのとき店舗の統廃合が進んでいるって話が出てたのですね。
で、店舗が統廃合されることでのメリット、デメリットがあるのですが、配達員からすればデメリットしかないという話を聞いてました。
そのデメリットの予測がすべてあてはまったのだなぁと。


統合型店舗だと、どうしてもエリアの細かいところまではわからない。
でもその細かいところで勝負していたのが販売所なんです。


拡張もただ単に入れればいいってもんじゃなく、その地域に住んでる人の状況を考え、最適のタイミングで入れるようにしてたんですね。
(どういう職業の人が多いとか、家に居る人はどういう人が多いとかで拡張を入れるタイミングは変わります)
だけど統合型だとどうしても拡張がルーチンワークになっちゃう。


配達も統合型店舗に苦情が来ないようにするためにビニールで過剰包装したりと負担ばっかり増える。
あくまで「統合店本社に苦情が来ないように」とのことで。
配達員に負担を強いても、高齢化した人たちにその対応は出来るかと言われればそりゃ無理ですよ。


自分が話を聞いた人の中には高齢で今年で引退するって言ってる人もいますし。
高齢化をなんとかし、新しい人が入ってくるようにしないと新聞配達は非常にマズイと思うんですけれどねぇ。