私の自炊レシピ。

自分はほとんどの食事は外食なのですが、たまに早く家に帰れたときなんかは自炊でもしようかなぁ〜とか考えるわけで。
おっ、今日はめずらしく早く帰れそう。
それじゃあ今日は外食じゃなく自炊してみよう!!


というわけで、自分の持ってる本を電子書籍化する方の自炊、何冊か試行錯誤してみてこれだったらどうだろう? って感じのやり方がわかってきたので書いてみます。
とりあえず「美味しさ(美しさ)」と「早さ」のバランスを取ることを目指してみました。
ですが、やっぱりあくまで男の手料理ですので「効率的に自炊する方法」からはとても遠くて参考にならないと思いますので、そういうかたは他のブログをごらんあれ。


まず、材料はこれ。


めだかボックス』1巻(原作:西尾維新、漫画:曉月あきら、発行:集英社
何十巻と発売されてる本だと自炊で追いついていくのは大変ですが、『めだかボックス』はまだ6巻しか発売されてないので自炊で追いつくのが可能。
あと、現在の生徒会総戦挙編の伏線を読み返したかったのでこれにしてみました。
まず、これをバラしていきま〜す。
使うのはアイロンね。


見えるかなぁ〜?
温度設定は低と中の間くらい。具体的な温度はわからない。
以前、温度は低い方がいいと書いたけど、ある作業のためにノリを柔らかく溶かす必要があるのでこれくらいの温度に。
じゃあアイロンかけるよ〜。
まずはカバーをはずして。


まずは前。


次に後ろ。


そして背中だけど両手がふさがってるので写真は無し。
下敷きがわりに使ってるiPadのムックは気にするな〜。
んで、まずは中身と皮(?)を分離。


で、なんである程度アイロンの熱を高くしてノリを柔らかくしなくちゃいけないのか?
それはこの行程が必要だから。
中身を切りやすい厚さにちぎりわける。


ノリが熱くてまだ柔らかいうちなら簡単に綺麗にちぎりわけられると思います。
温度がさめて千切れなくなったら、ノリ面にコピー用紙をあててアイロンで熱を加えればOKですが、仕上がりが汚くなる(ノリが不必要なところにつく)ので、手早くちぎったほうがいいかも。
それを裁断機でカットしていきます。


文房具屋で売ってるヤツで大丈夫。
裁断するときのコツは、欲張って何十ページも一度に切断しないこと。
何十ページも一度にカットすると、切断面が斜めになったりよれたりしてスキャナーでの読みとりが難しくなります。
中身を切り終わったら次は皮。


皮で小ネタをやってる本はしっかり取り込みましょう。
バーも折り込みや背表紙部分をしっかり裁断。


全部切り終わったらスキャナーでの取り込み順に揃えます。


この順番はお好みでもいいのですが、自分は「カラー」を取り込み後「白黒」を取り込むのでそれを念頭に揃えます。
これは単純にファイルの管理上の問題。


ここまでの作業で15分かからないぐらいかな?


ここからスキャナー作業。
使用する前に取り込み面をウェットティシュー(←なぜか商品名がこうだった)で拭き掃除。


ウェットティシューで拭いたら布(クロスでもいいよ)で空拭き。


空拭きはティッシュ厳禁。
繊維が読み取り面に残るからね。
空拭き用の布を決めておくのがいいかも。


んでスキャナーで読み取り。
使用するスキャナーはCanonのCanoScan 8800F、ソフトはAdobePhotoShop Elements 6.0。
ソフトはVAIOにバンドルされてました。
CanoScanのユーティリティで読み込むより、PhotoShop Elementsのスキャナーの設定の方が細かく調整できるし、読み取り順に番号をつけて任意のフォルダに入れてくれるのでElementsを使ってます。
まずはカバー表紙を読み取り。


こんな感じ。
読みとりはカラー、グレースケールともに300dpiでおこなってます。
画質はあとでいくらでもフォトレタッチソフトでいじれるので画質の調整はしませんが、読み取り範囲の調整だけはします。


普通にスキャナーで読み込むと少し広く読み取るので端っこに切断面の影が出来るのですね。
これをいちいち自分はフォトレタッチソフトで消してたのですが、Elementsだと読取枠(クロップ枠)の調整が出来るので、読取枠を少し調整し、切断面より少しだけ内側になるようにします。
こうすると切断面の影が出来なくなるので作業も効率化出来ますし、仕上がりも綺麗になります。
拡張モードで設定してやればかなり細かい設定も出来るのですが、それはまた自分が使いこなしてから。
んで、カラーページを全部読み取ったら一度このウィンドウを閉じ、続けて白黒ページをグレースケールで取り込みます。


読取枠の調整を忘れないように。
取り込むとこんな感じになります。


あとは本としてページが繋がるようにファイル名を変えます。
iPadアプリのComicGlassはファイル名の数字の小さい順、アルファベットの文字の早い順に表示するので。
取り込んだ表紙のファイルの頭に「0(ゼロ)」をつけるなどして取り込んだファイルが本のページ順に並ぶように調整します。
で、出来たファイルをzipに圧縮してitunesiPadに送ってやれば完成!!


作業時間、1時間25分でした。


見る人が見れば「こんな仕上がりで公開するなよ〜」という出来なのですが、それは次の課題に、はい。


自分が自炊するようになり、自炊してる人のレシピを見ていていつも思うのが「なんで仕上がりを考えてないんだろう?」ということ。
公開されてるレシピって「いかに早く取り込むか?」の追求ばかりなんですよねぇ。
公開されてる自炊写真や自炊動画を見ていると切断面やノリ面の影があったり曲がってたりで、あまりに「自炊=早さの追求」みたいになってるのがどうにかならないかしら? と。
どうせ自炊するなら美味しいモノ(美しいモノ)を作りたいじゃないですか。
そう思ったので拙いながら自分もレシピを公開し皆様の参考になればと、はい。


時間をかけて自炊して、美味しいモノが出来上がったときのあの感動。
自炊は十分趣味になりえると自分は思います。


<PS>
週刊アスキーで連載されている歌田明弘氏の『仮想報道』。
いま特別編「日本版電子書籍は成功するのか?」が掲載されてますが、こういう自炊についても取り上げるのかしら?
これについては思うところがあるのでまた別項で。


<訂正>
スキャナーの読み込み設定はスキャナーのユーティリティソフトでElemntsのものではありませんでした。