ホームページは死ぬか?

もしくは「総ブログ化するネット社会」。


「ホームページは死ぬか?」って過激なタイトルをつけてみましたが、何のことはない、「HTML構文を自分で書いてサイトデザインからやってる人、もしくは出来る人」が減少してるんじゃないかなぁと。
自分の感覚的なものですが。


昔は自分でHTML構文を書いてサイトを作ったり、CGI伝言板やチャットを作ったりしてたんですよね。
その頃はまだブログのサービスがなかったから。
だからHTML構文が書けると「すげー!!」、CGI伝言板やチャットを作れれば「超すげーっ!!」でした。
そう考えるとネットで何か情報を発信出来るって人はある意味で限られていたわけです。
「"ブラウザに何かを表示させることが出来る"、ある程度技術的なスキルがある人」に。
だからサイトの内容もそうですが、サイトのデザインをいかに凝るか? ガーデニングのような「ホームページ作り」がひとつの趣味として成り立っていたんですよね。
プラモデルで「もうちょっとここを削ってみるか」とやるように、ホームページ作りも「ここを5ピクセル削ってみるか」って感じで。
で、見てる人も「おっ、こいつここをこんな構文で仕上げるか!?」みたいな目利きがあったり。


だけど今はブログサービスがあるので、そんな面倒くさいHTML構文やCGIなんてわかんなくても誰でもブログで情報発信できるようになりました。
でもね、ブログサービスを利用するかぎり、デザインはそのブログサービスが提供しているデザインに縛られるんですよね。
そういう「デザインが縛られる」という部分が個人サイトの個性を無くしちゃう、言い換えれば殺しちゃってるんじゃないかなぁと。


例えるなら建て売り住宅が並ぶ住宅街って感じ。
家の中に入ればその家の住人の個性はわかるんですが、家の外観はどの家も建て売り住宅メーカーの規格で建てられていてまったく個性も区別もない感じ。
ホームページを注文住宅とすれば、ブログはまさに建て売り住宅なのではないかと。


本文は真ん中で、左にアフィリエイトがあって、右はコメントとトラックバックがあって、リンク先があって、ってのがたいていのブログデザインですよね。
ブログのデザインも、ある程度のパーツが決まっていて、それを組み合わせてデザインするという。
そうなるとデザインでは個性が出にくいから書いてる文章で個性を出すというか、勝負する必要があると思うんですが……、それってかなり難しくない?
もっと自由にデザインできた方が「私はこんな人間ですよ〜」というのをわかってもらえるんじゃないかなぁ。


ガーデニングのような、「ホームページを一から自分でデザインするという趣味、楽しさ」はなくなりつつあるんじゃないかなぁという自分の感想でした。


あ、自分は別に「ホームページが良くて、ブログはダメ」と言ってるわけではないです。
ただ、「自分でHTMLを書く」というのが過去のものになりつつあるんじゃないかなぁと思ってるだけですので。