マスコミよ、競争せよ!!

今日はこの話題。

  • 海外で日本の番組が見られる 便利なサービス訴えたテレビ局完敗 (J-CASTニュース

http://www.j-cast.com/2006/12/26004588.html
以前、似たようなケースでサービス提供側が敗訴した事例があったなぁと調べてみると、コレですね。

  • 録画ネット事件 (録画ネット)

http://www.6ga.net/x_shiryo.php
録画ネットは高裁で和解案を受け入れ、すでにサービス停止しております。


これ、調べれば調べるほどおかしいんですよね。
なぜ録画ネットがダメでまねきTVがOKなのか。
争点になってる「録画」も「主体者」についても裁判所の解釈次第になってるし。
あっちの裁判所はOKで、こっちの裁判所はダメってのもおかしな判決です。


録画ネットについては裁判の費用と時間に負けたってところでしょうか。
テレビ局は専門の部署がガンガン攻めてきますから。
でもまねきTVでこういう判決が出た以上、録画ネットの判決もひっくり返る可能性があったと思うんですけどね。


何度も書いてますが「東京では見られるものが大阪では見られない」とか「東京ではタダで見られるのに、地方ではお金を出してDVDを買わなきゃいけない」って状況はおかしいと自分はずっと言ってきてます。
はっきり言うと、この状況はテレビ局が既得権益を守るためだけに存在してるのです。
テレビ局の縄張り守りのためだけ。
東京キー局は地方局を守るためだと言ってますが、そうやって庇護するから地方局は面白い番組や、人に見てもらえる番組作りを放棄してるんじゃないですか?


自分はもっとテレビ局は競争させるべきだと思っています。
それは東京キー局同士だけではなく、東京キー局VS地方局という図式も含んでの競争。
日本で一番競争とは無縁のNHKがつまらない番組を作ってるのを見れば、競争がないことがどういう状態を生むかわかりますよね。


新聞も以前は競争相手がいなかったけれど、最近はインターネットという競争相手が出来たので競争するようになりましたし。
以前はどの新聞を読んでも記者クラブ発表をそのまま載せるだけで差はあまりありませんでしたが、最近は政治色を色濃く打ち出して紙面に差をつける新聞も出てきましたよね。
朝日新聞とか(笑)。


東京キー局同士は競争してるように見えますが、実際はまったく競争してないですよね。
どの番組を見ても同じような出演者で、同じような話題、同じようなネタをやってる。
これはいわゆる「特落」を心配して、そっちに目が向いてるから。
(「特落」とは新聞用語で、他の新聞は皆その記事を書いてるのに、一社だけがその記事を取り逃すこと)
特落を心配して常に横並び、これって競争しているって言えますか?


国民に情報を知らせるマスコミには競争は必要ないという識者もいます。
マスコミが競争し出すと、飛ばし記事や裏付けの取れてない情報が流れるようになり、スキャンダリズムが横行するからと。
でも逆にそういう状況になったら「この新聞社の情報は信用出来る」とか「このテレビ局のニュースなら安心出来る」っていうのが価値を生み、ブランド化するんじゃないですか?
まさにその信用と安心というブランドこそがマスコミの公器たる価値でしょう?


2007年、マスコミは競争をおこなっていくのか、それとも既得権益確保のために法令をギチギチに締め付けていくのか。


そうこうしてるうちにロケフリの価格が下がって誰もが東京に一台ロケフリを置き、それを無線LANでどこでも見られる時代が来たりして(笑)。


マスコミの競争についてはこちらを是非ご一読。

  • マスメディアは社会の番犬になれるか (ビデオジャーナリスト神保哲生オフィシャルブログ)

http://www.jimbo.tv/column/000032.php