中間層を狭める、ということ。

今年の2月16日に自分が書いた日記。

http://d.hatena.ne.jp/bolt69/20060216
週刊ゴングだけじゃなくゴング格闘技も休刊などバタバタしてるみたいで、日本スポーツ出版社の内情がこちらに詳しく書かれてます。

  • 誰が格闘技を殺すのか:ゴン格休刊の真相

http://allabout.co.jp/sports/k1/closeup/CU20060401A/index.htm


ものすごーく自分なりに要約すると…


日本スポーツ出版社を買収した前田代表は、雑誌はもっと売れるものだと思っていた。
K-1、PRIDE、プロレスといった「売れる素材」を扱ってるからだ。
だけど雑誌は全然売れない、どういうことなんだ? と。


現場はコアでディープなマニア向けに雑誌を作っていて、それが正しいことだと思っている。
もちろんそれは間違いではない。
でもそれは記者もコアファンと同じマニアであるということで、雑誌作りがマニアのための自己満足になってしまっている。


しかし企業家の論理で言えば「売れないモノは作っても仕方ない」。
売れる素材を扱ってるんだから、もっとライト層、初心者層に間口を広げた、マニアのための自己満足にならない雑誌を作りなさいよ、と。
そのためにコアファンという垢がついている編集長の首をすげ替え。


でもコアファンにはこのジャンルを支えてきて、今も支えているという自負があります。
だから安易にライト層へ間口を広げるようなやり方は許せない。
それがコア層の持ってる色々な情報のフィルターを通して様々な憶測をよんでいる……


…ということなんでしょうか。


これ、1月22日の日記「ムーブメントの死」にも言えるんですが、コア層とライト層の断絶は想像以上に根深いものがあります。
コア層はライト層を取り込むことを「金儲け主義」と罵るし、ライト層はコア層の拒絶を「閉鎖された村社会」と嘲ります。
ゴン格の高島記者がこういうことを言っています。

今は格闘技が世間に広まりすぎて、その中間層、深い方とライトな層の間が開きすぎてるかなと、感じているんです。この中間層を狭めて行くことが、格闘技界には必要なんじゃないのかと

格闘技もプロレスもアイマスでもネットゲーでも、この中間層をどうやって狭めるかというのを考えないといけないんじゃないかなぁと自分は思います。


週刊ゴングより先にライト層に間口を向けた週刊プロレスが成功してるとはいえないので、中間層を狭めるのは本当に難しい問題です。