学校で習う絵の描き方じゃマンガは描けない。

プロの作業を見るのはとても参考になります。

http://special.auctions.yahoo.co.jp/html/youngsunday/kurosagi.html


絵柄によってペンの入れ方は人それぞれだと思うのですが、黒丸氏はわりとペンで「引っ掻く」描き方。
この「引っ掻き」に自分はまずビックリ。
線を引っ掻いて描いてはいけないという先入観が自分にはあったので。
マンガを描く擬音にガリガリというのがありますが、あの擬音はこの引っ掻きの音だったんですね。
ボリュームを大きくして聞いてみると本当にガリガリって音がしてますよ(笑)


自分は昔、学校の美術の時間に「線は引っ掻いて描いてはいけない」と何度も何度も言われたんですね。
引っ掻くのは邪道だと。
それが先ほどの先入観になっていたのです。
だからGペンなどのつけペンも、書道みたいな筆の使い方で使っていたので「つけペンってなんて難しいんだ」と思っていたのです。
(元々自分は書道をやっていましたから)


ホームページで4コマを描き始めたときも何度かつけペンに挑戦してみましたがことごとく挫折。
つけペンは難しすぎる!! と。
でも難しいのが当たり前なんですよね。
ずーっと書道用の筆の使い方で描いてたんですから。
なので製図用ペンで描いてました。


コミスタタブレットで作業するようになって、なんか自分のペンに対する考え方がおかしくない? と思っているところに出会ったのがこのペン入れの動画。
マンガのペンと書道の筆は違うんだ!! と、ある意味当たり前のことに今さらながら気付きました。
それでコミスタタブレットのペン設定を見直して描いてみたのが『食キング』のパロディシリーズ。


「○○をするには□□でないといけない」という思いこみはやっぱり怖いです。
マンガを描き始めたときも「マンガはこう描かなきゃいけない」という思いこみがあったので、自分にはマンガなんて描けないだろうなと思っていました。
しかしその先入観をうち砕いてくれる作品に、幸運にも出会うことが出来ました。
別に□□する必要なんてないんだ、と。
自分の先入観をうち砕いてくれたI氏に感謝。
「マンガには□□でないといけない」なんてことはない、というのが今の自分の考え方です。


ちなみにもうひとつ自分の先入観をうち砕いてくれたのが原画展で見た少女マンガの生原稿。
とにかく修正用のホワイトで真っ白!!
そして原稿用紙は一度バラバラに切ったものを裏からテープで繋ぎ合わせていてビックリ!!
これ、本当にショックを受けましたよ。


出版社の方、マンガ賞の公募もいいと思うんですが、こういうプロ作家の作画方法の公開ってのもどんどんやった方がいいんじゃないですかね?
学校で習う絵の描き方とマンガの絵の描き方はとにかく違いすぎですから。
学校で習う絵の描き方の先入観にとらわれていて、自分のように「私にはマンガなんて描けない」と思いこむ子はたくさんいると思います。
プロの作画方法を見れば先入観も解け、「よーし、私も描いてみよう!!」と思う子は、きっとたくさん出てくるんじゃないかなぁ。