悪魔には人の話を聞く耳はついていない。

先日、ネット糾弾から身を守るヒントを書いたのですが、もうひとつのヒントになりそうなキーワードがありましたのでその話題。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E9%AD%94%E3%81%AE%E8%A8%BC%E6%98%8E
概要を抜粋。

「あることの証明」は、特定の「あること」を一例でも提示すれば済む。しかし、「ないことの証明」は、全ての存在・可能性について、「ないこと」を示さねばならない。したがって、調査範囲が限定されるような場合などを除き、「ないことの証明」は「あることの証明」に比べて困難である場合が多い。
そのため、通常は、証明責任は「ある」と主張する側が負うべきとされる。したがって、「あること」が証明されなければ、「ない」と見なされる。なぜなら、荒唐無稽な主張に対しても、否定する側が「そうではないこと」を証明しなければならないというのは不合理だからである。


ネット糾弾者がよく取る手段がこの「悪魔の証明」。
「ないというのなら証拠を出せ!!」「やってないというのなら証拠を出せ!!」ってヤツですな。
ネット糾弾者は本当にこの手段をよく取ります。
なぜなら彼らにとって最強の論理だからです。
(彼らにとって、ですよ)


伝言板やチャットで論争に巻き込まれていて、どうも回答しづらいなぁと悩んでいるあなた。
あなたを悩ませている論争の仕掛け、この悪魔の証明になっていませんか?
よーく考えてみてください。


「ないというのなら証拠を出せ!!」→出せない→「ほら、証拠が出せないのはあるからだろうが!!」→ンナアホナ。
「やってないというのなら証拠を出せ!!」→出せない→「ほら、証拠が出せないのはやってるからだろうが!!」→ナンデヤネン。
冗談のような話かと思われますが、これ、現実にネットで主流になってる論理です。
一方的に仕掛けて一方的に勝利宣言できるのですから、まさに悪魔の仕掛け。
最強の論理でしょ?
この悪魔の仕掛けを仕掛けられていませんか?


この悪魔の仕掛けに対抗するにはこの部分

通常は、証明責任は「ある」と主張する側が負うべきとされる

ことを仕掛けられた当事者、そして閲覧している人たちが理解していることが必要です。


で、問題はこの先。
仕掛けられているのが悪魔の証明だとわかっても、悪魔に「まずそちらが"ある"ことを証明してください」と言ってはいけません。
なぜなら悪魔にとっては反論自体が「ほら、やっぱり出せないからそんなことを言うのだ」となってしまうからです。
もうナンデヤネンですよ(笑)。


肝心なのは、悪魔には人の話を聞く耳がついていないということ。
つまり何を言っても無駄。
悪魔の証明を仕掛けてきた人間は絶対にあなたの話なんて聞きません。
あなたの話なんて聞きたくないし、聞く必要がないと思ってしかけるのが悪魔の証明なのですから。


優しいあなたは一生懸命この悪魔の証明についても誠心誠意回答をするでしょう。
話せばわかってもらえると信じて。
でも無駄なんです。
優しいあなたはそんな悪魔のような人間がいるなんて信じられないでしょう?
でも世の中に実際にいるんです。


悪魔の証明を仕掛けられたらどうすればいいか?
相手にしないのが一番いいんじゃないかと自分は思います。
見る人が見ればどちらの言い分が正しいのかなんて一目瞭然ですから。
反論する必要はないと思います。