帰ってきました。

先ほど旅行から帰ってきました。もうおわかりの通り四国を回ってました、はい。


三月の終わりごろからちょっと煮詰まってまして。心が疲れてたんでしょうね。旅行はいいタイミングでした。
で、旅行して何で癒されたかというと、絶景の景色や悠久の歴史や山海の珍味じゃなく、西城秀樹の歌う『ヤングマン』(笑)。
D-snapに昔の歌謡曲を色々入れて持っていったのですが、その中の『ヤングマン』が心の琴線にふれまして。


何というか、すごい薄っぺらな歌詞のバカソング。
こんな励まし方されたら普通怒るわなぁと思うぐらい薄っぺらな励まし。
でもすごく薄っぺらな歌詞だから聞いてると逆に悩んでるのがバカらしくなります。
脳天気に頭の上で「わーいえむしえー♪」ってきめてみれば、人生そんなに重たかねーって(笑)。


というわけで、帰ってきてから読んだ一冊。
絶望に効く薬』4巻(著:山田玲司、発行:小学館


登場する人物たちの話ももちろん面白いですが、今回はあとがきにこんな文章をみつけまして。

「悪い人の批判」より「いい人の称賛」こそ今という力の入らない時代に最適なやり方なんじゃないかと教えてもらったわけです。


それと「けなす人生」より「褒める人生」の方がはるかに明るくて健康にもいい。人間関係の悩みなんかたちまち解決してしまうくらいの効果はあるね。


だって「いつもきれいだねぇ…」とか、「君のいいとこはさぁ…」なんて話をしょっちゅうする人を憎めると思う?
逆に「デブだなぁお前…」とか「あいつの悪いとこはさぁ…」なんていつも言ってる人を助けたいと思う?


人の弱点を斬るのは芸人さんに任せて、試しに知り合いを全員褒めてみましょう。


効果はなくてもお金はかかりませんのでやらなきゃ損ですぜ。


あー、すごく同感だなぁと思います。
自分も「褒める」とか「感謝する」ことの効能を経験してるひとりですし。あと、一巻での「聞き上手」の効能も。


絶望に効く薬』では「失敗してもいいんだよ」というのがひとつのテーマになってますが、これも「褒める」と「けなす」の関係なんですね。
「けなす」っていうのは減点式なんですよ。ゼロから点を引いていっちゃう。
点を引かれたくない、だから失敗できない、それなら始めからやらない方がまし、そういう萎縮をうんじゃうと思うんですね。失敗を許さない土壌。「けなし」はそういう萎縮や土壌をうんじゃうと思うのです。
それよりは「褒める」という加算式の方がいいと自分は思うんですけどね。


ネットで絵を発表したい、マンガを発表したい、ショートストーリーを発表したい、ホームページを作ってみたい…。
でも叩かれたりけなされたりするのはイヤだな…。ヘタだと思われるのはイヤだな…。それじゃあ発表するのはやめるか…。
こういうふうに考えた人はたくさんいると思うのです。
減点式の「けなし」がクリエイトの芽を摘んでるわけですね。


でもね、自分はこう考えるんです。
まずは発表した時点で100点!! 一歩踏み出す勇気に対してもう百点満点なわけです。踏み出さなかったらマイナスにはならないけどゼロ。でも踏み出せば100点なわけですよ。
あとはそこにプラスマイナスがつくだけ。
だからドーンと発表してみては?


人生も減点式よりは加算式で生きた方が楽ですよ。
いい学校を出て、いい会社に入って、美しい女性と結婚して、家を建てて、なんていういわゆる"世間で成功といわれてる人生設計"なんて自分は面白くもなんともないと思うのですね。
だってそういう生き方って減点式の生き方だもん。
いい学校に入れなかったらマイナス、いい会社に入れなかったらマイナスなんて計算していって、人生の終わりに何点残るか、減点を気にしてチマチマ生きるのって自分は好きじゃないです。
それより波瀾万丈でも加算式で人生の点を積み上げていって、死ぬ間際に「ああ、面白かった。」(糸井重里氏の遺言)って言える人生の方が面白そう。


悩んで疲れて旅行して回復して、そんな自分を楽しんで日々生きてます。