『ONEPIECE オマツリ男爵と秘密の島』

映画『ONEPIECE オマツリ男爵と秘密の島』を見てきました。


どうせガキ向けの集英社のメディアコラボ作品だろ? とタカをくくって、まぁ1時間半の拷問だなと思って見に行ったんですが…
大傑作でした!!
素晴らしい!!


とりあえずネタバレになるかもしれないので文字の色を変えます。



とにかく動画が素晴らしい!!
「地獄の試練」の金魚、ボート、焼きそばにミックス焼きの圧倒的な迫力。
超巨大金魚が頭上から落ちてくる映像はまさに圧巻。
輪投げ対決で変形を繰り返し迫ってくるボート。
鉄板の上を駆け回る食材、そして振りかけられる紅ショウガやカツオ節の美しさ。

金魚すくい対決でのルフィ一味の連携プレイ、輪投げ対決でのナミやゾロの動き。特にボートから吹き飛ばされたゾロがボートを八艘跳びに追っかけてくるシーンはお見事。
本当に動画としての見所満載。
これを見ずしてアニメの動画を語るなかれ!! ってほどです。


さらにオマツリ島の美しさも素晴らしくて、ボート対決での町並み、「地獄の試練」のオープニングシーン、男爵屋敷内での定番のおっかけシーン(リスペクトドリフ)での屋敷内の美しさ。
本当に素晴らしい。


ガキ向けの子供だまし映画だろうと思ってたら大間違いでした。たかをくくっていた自分は本当に大反省です。


さらにストーリーも素晴らしくて、「仲間」という言葉をキーワードにエンディングまで突っ走り、最後でほろっとさせるんですよ。
随所に織り込まれたギャグに子どもが敏感に反応していて、最後のあの極め言葉で館内がドカン!!と沸き、それが最後の決戦での「仲間」というキーワードに生きてきて、ルフィと男爵との立場をくっきり際だたせていて、本当にねぇ。男爵はルフィによってやっと解放されたんだなぁとカタルシス
本当に自分に文章を書くチカラの無さを痛感します。どう書いても「素晴らしい」の言葉になっちゃうので。


素晴らしい映画だったんですが、いくつか問題があって、『ONEPIECE』の各キャラクターに思い入れが強い人には向いていないかも。
というのも活躍するキャラとあまり活躍しないキャラがはっきりしているので、活躍しない方のキャラに思い入れが強い人には大変不満が残るかもしれません。
映画館を出たときも「○○があまり活躍しなかった」という不満の声が聞こえていたので。


それでも劇場用映画としてのストーリーのまとめ方を考えると、そういうキャラが出てしまうのは仕方ないと思うし、それが全体に与える影響ってのもあんまりないし。
原作付き劇場用映画として最低限のまとめ方は出来てるんじゃないかなぁと思います。


本当に1,800円払って見ても損しない程の作画・動画の美しさ。
簡潔でわかりやすい、それでいて一貫したテーマを持つストーリー。
本当に素晴らしい完成度。
アニメを語るならこの作品は絶対にはずせないと思いますよ。


自分はもう一回、今度はネタバレを知った上で見に行こうと思ってます。