メガ書店競争 秋の陣

http://www.tokyo-np.co.jp/00/thatu/20040915/mng_____thatu___000.shtml


新潟に友人がいるのですが、やっぱり都心と地方ではまだまだ書籍の種類や発売日の格差があるみたいです。
これは流通という物理的問題上仕方ないのかもしれません。
「あにめ18きん」さんも早売りに関して書かれてますが、早売りの恩恵を受けるのは一部の読者と書店、しかも都心に限られるわけで。
そうなるとどんどん地方と都心との格差は開いていくわけですよね。
インターネットですぐに情報が手に入る時代にあって、果たしてそれが良いことなのか悪いことなのか。
その辺にネットと書籍との温度差を感じます。
変革できるところがまだまだたくさんあるんじゃないかしら。


本屋を取り巻く色々なことを考えると、同人誌の委託販売ってのは結構収益が高いのかもしれない。
販売価格の3割は本屋の取り分だし、売れ残りは返品できるし在庫しなくていい。
そうするといかに売れる同人誌や同人作家さんを見つけてくるか、店頭に並べるかという話しになるわけで、同人誌も商業誌と変わらなくなってくる。
いわゆる商業同人誌ですね。
商業同人誌は本屋にとってドル箱になるのかもしれない。


しかしそうすると同人誌っていったい何だろうという話が出てきて、その理念がまっぷたつに割れると思う。
売れればいい商業同人誌と売れなくてもいいから好きな本を作りたいという趣味同人誌に。
(商業同人と趣味同人という分け方が言葉として正しいのかよくわからないけど)


問題はこの分け方、境界線がビシッと決まると商業同人誌の方に大問題が出てくる。
それは著作権の問題だ。
同人誌委託書店において売れ線のほとんどを占める、版権モノのキャラを扱った二次創作パロディ。
これが全部アウトになる。
コミケで売る分も全部アウトになるだろう。
(だからコミケは「販売」に対し「頒布」という言葉を使い、アマチュアイズムを押し立ててるわけ。あくまで「趣味」であると。
同人誌委託書店もあくまで「委託」であることを強調している。)


その辺の危ういバランスで今は同人誌委託書店が成り立ってるわけだけど、これ、業界団体側から訴えられたら確実に負けだ。
今は見て見ぬふりをされてるだけ。
売れ線の同人誌を追求し出すと、書店自身が自分の首を絞めることになりかねないですよ。


著作権を含めた同人誌の話ってやっかいなんですよねぇ。
自分を含め、パロディをやってる人は少なからず勉強しておいた方がいいです。